2021.12.02 時点の投稿
ソーシャルレンディングの早期償還とは -メリット・デメリットあわせてご紹介-
- Bankersの潮流
ソーシャルレンディングで投資を行っていると、「早期償還」されることがあります。
早期償還が発生すると、当初予定していた計画を見直し、新たな投資先を見つける必要があるでしょう。
こちらではソーシャルレンディングで早期償還が発生する理由と、メリット・デメリットについて解説します。
ソーシャルレンディングを始める際には、早期償還について理解を深めておきましょう。
ソーシャルレンディングの早期償還とは?
ソーシャルレンディングの早期償還は、決して難しいものでも、珍しいものでもありません。実はソーシャルレンディングで投資をしていると時々行われることでもあるので、この機会に早期償還の意味を理解して、ソーシャルレンディングのひとつのパターンとして把握することがおすすめです。
以下からは、ソーシャルレンディングの早期償還について解説します。
早期償還とは?
ソーシャルレンディングの早期償還とは、予定の運用期間よりも早く投資家に元本が返還されることです。
早期償還は借手の企業からソーシャルレンディング事業者に、期日前返済が行われた際に発生します。
ソーシャルレンディングは、投資家がファンドに出資を行い、ファンドから借手となる企業に融資を行うのが基本的仕組みです。
投資契約(匿名組合出資契約)の際には最初に予定の運用期間が定められますが、何らかの理由によって借手からファンドに早めの返済が行われた場合、早期償還によって投資家への元本返済が実施されます。
早期償還が行われても投資期間の利益獲得と元本の返済は実施されるので、償還されるまでの投資期間に関しては投資家が損をすることはありません。
しかし、早期償還が発生すれば、当初予定していた期間までの投資機会がなくなりますので、投資計画の見直しをする必要が出てきます。
なぜ早期償還になるのか?
ソーシャルレンディングの早期償還は、借手企業が借入によって行っていた事業やプロジェクトが順調に進んで、資金を借り続ける必要がなくなった場合に発生します。
ソーシャルレンディングでは期日よりも早く償還(返済)することは問題ないので、借手企業の事業状況によっては早めの返還が行われることがあるのです。
ソーシャルレンディングサービスを利用している企業が、別口で良い条件での融資を見つけた場合も、早期償還が行われることがあります。
ほかの金融機関や日本政策金融公庫からより低利かつ長期の借入を利用できる目処がたった場合、早期償還を選択する可能性があるのです。
複数の資金調達手段を活用しながら事業を行っている企業にとっては、ソーシャルレンディングの仕組みを資金調達の多様化の一環として活用できることは、資金需要者側にとっての、このサービスの魅力でもあるのです。
早期償還のメリットは?
ソーシャルレンディングの早期償還は、投資家にとってメリットがあります。
早期償還が発生したからこそ得られるメリットがあるので、予定外の利益につながる可能性があるでしょう。
以下からは、早期償還のメリットについて解説します。
短い期間の投資で高利回りの金利収入を得られる
ソーシャルレンディングで早期償還が起きると、短期間の投資で比較的高い利回りの金利収入を獲得できるメリットがあります。
基本的にソーシャルレンディングでは、投資期間が長い案件の方が利回りが高く設定され、短期間の案件ほど利回りは低い傾向があります。
早期償還によって結果的に短期間の投資になっても、ファンド開始時の年利で計算されるため、短期間でも高い収入が得られます。
また、ソーシャルレンディングで長期間の投資をはじめると、その契約が満了となるまで解約はできません。運用期間中に現金が必要になっても、中途解約して投資資金を回収することは不可能ですが、早期償還になった場合、返還された投資資金をその時点でさらに有利な投資商品に投資を検討できるというメリットも得られる事となります。
資金を早く回収できるので安心
ソーシャルレンディングにおける早期償還では、投資の元本を確実に回収可能です。
途中で投資元本が棄損してしまうリスクが減りますので、安心面においてもメリットがあります。
そもそもソーシャルレンディングには、以下のようなメリットがあります。
・1万円くらいの低い資金から投資をはじめられる
・運用をソーシャルレンディングサービスに一任できる
・比較的高い利回りで運用できる
その一方で、ソーシャルレンディングには融資先の債務不履行や貸し倒れなど、先の見えないデメリットがあります。
投資期間が長くなるほどにデメリットのリスクは大きくなるので、早期償還によって早めに契約が終了すると確実に投資分を回収できる安心感につながるでしょう。
借手企業のメリットは?
借手企業にとっても、早期償還は金利の負担を軽減できるというメリットがあります。
ソーシャルレンディングによる借入金利は7%以上となることもあり、その分投資家にとっては大きな利益を獲得できる仕組みとなっています。
逆に債務者となる借手の企業にとっては、長期間になるほど金利負担が大きくなるため、なるべく早期償還で返済できるように努めることで、金利負担を軽減できるメリットがあるのです。
当初支払うべき金利よりも安く契約を終わらせられる点は、借手企業側から見た場合のメリットになるでしょう。
また早期償還を行える企業は、返済能力に長けていると考えられるため、「融資先として債務不履行を起こしづらい」という評価を得られて、将来再度借入する際の信用力にも繋がります。
早期償還のデメリットは?
ソーシャルレンディングの早期償還には、デメリットもあります。
やはり、早期償還によって、当初予定していた投資期間で運用する機会を失う「機会損失」というデメリットが最大のデメリットになります。
具体的に早期償還が起きることでどのようなデメリットがあるのかを、以下で解説します。
予定していたより得られる利益が減る
ソーシャルレンディングの早期償還が起きると、予定していた利益よりも低い分配に留まってしまうデメリットがあります。
早期償還では、元本と実際に投資していた期間に基づく分配しか得られません。
例えば12ヶ月のソーシャルレンディングのファンドに投資したのに、6ヶ月で早期償還になってしまうと、予定の半分しか利益を得られないのです。
ソーシャルレンディングによる分配金収入を当てにしていた場合、利益の減少は大きなデメリットになるでしょう。
早期償還は投資家自身で防ぐことができないため、ソーシャルレンディングを実施するときには途中で契約が終了する可能性も想定しておくことが必要です。
複数のファンドに分散投資するなど、投資方法に工夫を加えるのがポイントとなるでしょう。
償還した案件より良い条件のファンドが見つからない
ソーシャルレンディングの早期償還後には、償還した案件よりも良い条件を見つけられるとは限らない点がデメリットです。
早期償還したファンドよりも良い条件が見つからないと、本来得られるはずだった利益を獲得できない可能性があります。
ソーシャルレンディングで優良なファンドを探すことは、決して簡単なことではありません。
仕事などの合間に投資をしている場合、突然早期償還になると次の投資先ファンドを見つける時間を作るのが難しいこともあるでしょう。
ソーシャルレンディングにおける好条件のファンドがいつでも見つかるとは限らない点は、早期償還のデメリットのひとつです。
次の投資先を見つける手間がかかる
ソーシャルレンディングの早期償還は、次の投資先を見つける手間が生じる点もデメリットです。
納得のいく投資先ファンドを再び見つけるには、さまざまなファンドの詳細を調べて比較する時間と手間が求められます。
投資以外にも仕事や副業をしている場合には、新しい投資先ファンドを見つけることが負担になる可能性もあるでしょう。
好条件のファンドは常にあるわけではないため、良いファンドのあるタイミングを求めて長期間探し続けなければならないこともあります。
ソーシャルレンディングは一度投資すれば、あとはファンドに取引を任せて分配金だけを得られる手軽さが魅力です。
早期償還は、ソーシャルレンディングならではの手間の少なさをなくしてしまうことになるでしょう。
早期償還したら次のプロジェクトに投資しよう
ソーシャルレンディングにおける早期償還が起きると、契約の途中であっても元本とそれまでの金利相当の分配金が支払われます。
早期償還にはこのようにメリットもデメリットもあるので、検討しているファンドの早期償還の可能性も意識しながらファンドの概要を確認してみてください。
そしてソーシャルレンディングの早期償還に備えるためにも、普段から次の投資先を考えておくことがおすすめです。
万が一投資先のファンドが早期償還となっても次の投資までの期間が空かないように、こまめに投資先の情報を収集したり、その他の投資商品の情報収集をしておきましょう。
【Bankers認定金融ライター】
Bankersについて
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