2022.08.30 時点の投稿
徹底解説!融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の税金
- Bankersの潮流
融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)は、総合課税の対象です。つまり、確定申告は・・・?
そう聞かれて、少し迷ってしまう方、ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、融資型クラウドファンディングにおける税金の仕組みについて、バンカーズの例で説明します。
税金のルールをしっかりと理解して、納税の失敗を起こさないようにしましょう。
融資型クラウドファンディングにかかる税金とは?
融資型クラウドファンディングで得た分配金は雑所得に分類され、原則としては得た収入について確定申告が必要です。この点は、申告分離課税にすることができる株式投資などとは異なるので注意しましょう。
まずは融資型クラウドファンディングにかかる税金を確認していきましょう。
融資型クラウドファンディングの分配金は雑所得
分配金(匿名組合分配益)は、匿名組合契約の組合員が行う出資・投資の対価という側面をもとに、雑所得に分類されます。
雑所得とは利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにもあてはまらない所得です。
分配金という名前から利子所得や配当所得では、と誤解してしまいがちですが、確定申告をする際に所得区分の理解が必要になるので、雑所得であることを覚えておきましょう。
雑所得の取り扱い
雑所得は総合課税の対象であるため、基本的には他の所得と合計して総所得額を計算し、確定申告をしなければなりません。
特に株式などの投資経験がある人の場合、株式は申告分離課税の源泉徴収ありを選択すると確定申告が義務ではなくなります。
そのため、融資型クラウドファンディングについても確定申告を怠ってしまうケースが少なくないのです。
しかし、総合課税の対象である融資型クラウドファンディングの分配金は、次の章で紹介するケースを除いて確定申告が必須となります。
万が一、確定申告を怠ってしまうと、後になって延滞税を支払わなければならなくなるので、注意しましょう。
確定申告が不要になるケース
確定申告が不要となるケースとして、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円以下のケースがあります。
この場合は、確定申告は義務ではなくなるのです。
ただし、確定申告は所得税など国税に関する申告ですので、確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が別途必要となる場合があるので注意しましょう。
また、源泉税の徴収額が本来納めるべき税額より多かった場合には、確定申告をすれば税還付が受けられます。
所得が20万円以下だからといって確定申告を省略すると、この還付が受けられなくなるので、確定申告の要否の判断は、還付の有無をふまえて決めましょう。
源泉税の取り扱いについて
バンカーズの融資型クラウドファンディングをはじめとした匿名組合契約に基づく利益分配では、源泉徴収制度が適用されます。
これは所得税法・法人税法の規定に則ったものです。
なお、源泉税率は復興特別所得税を含めて20.42%で、バンカーズでは分配金発生時に、同税率の源泉税を投資家の収益から控除したうえで、残りの額を各投資家の口座に入金します。
そして、控除した源泉税については、バンカーズが税務署に納付しているのです。
確定申告においては、分配金として得た雑所得に加えて、源泉税として間接的に支払い済みの金額を申告しましょう。
所得金額や扶養有無などをふまえて、実際に支払う必要のある金額が源泉税で支払った金額よりも多ければ、その差額を支払う必要があります。
逆に、源泉税が実際に課せられる税額より多い場合には、還付を受けられるのです。
融資型クラウドファンディングにかかる税金に関するよくあるQ&A
融資型クラウドファンディングの税制度になじみがない人も少なくないため、バンカーズではさまざまな問い合わせを受けています。
ここからは、バンカーズが頻繁に受ける質問とその回答について紹介いたします。
これから融資型クラウドファンディングにチャレンジする際の参考にしてください。
分配金の損益通算はできますか?
雑所得は、同じ雑所得に区分される損益についてのみ損益通算が可能です。
たとえば、雑所得に扱われる投資手法としてFXがあります。
FXで損失が出ている場合に、融資型クラウドファンディングの分配金と損益通算することが可能です。
一方で、雑所得に分類されない給与所得、事業所得など他10種類の所得とは損益通算ができません。
特に注意しておきたいのが株式など有価証券投資で、これは配当収入が配当所得、売買による損益が譲渡損益となります。
いずれも雑所得とは異なる区分であることから、融資型クラウドファンディングの分配金とは損益通算ができないので、注意しましょう。
利益に対する税率はどれくらいですか?
雑所得にかかわらず、所得税は累進課税が適用されます。
累進課税とは、所得の大きさに応じて税率が高くなっていく制度のことです。
つまり、税率は融資型クラウドファンディングの分配金による収入だけでなく、他の各収入と合算した合計所得に応じて決められます。
税率としては年間所得が194.9万円までが5%、329.9万円までが10%、694.9万円までが20%、899.9万円までが23%、1799.9万円までが33%、3999.9万円までが40%で、それ以上は45%です。
所得を計算するうえでは実際の収入から減額して所得金額を算出する「控除」があり、これは実際の年収や扶養家族の有無などさまざまな要因で決まります。
税引前の収入からさまざまな控除を差し引いた部分が「所得」となり、所得税率の計算に適用されるのです。
株式をはじめとした有価証券投資の多くは一律20.42%が適用されるので、融資型クラウドファンディングの分配金の税率と異なるので注意しましょう。
確定申告する際に必要な資料はなんですか?
まず確定申告書を準備する必要があります。
これは国税庁のホームページから入手することが可能です(年度によって若干変わりますので、最新のものかご確認することをおすすめします)。
手書きでも作成できますが、いまはパソコンからWeb上で作成を進めることができます。
また、確定申告においては、当該期間分に発生した損益の情報を添付しなければなりません。
基本的にどの融資型クラウドファンディングの業者も年間の損益を計算した資料を交付しています。
例えば、バンカーズの場合は、1年毎の分配金支払いを証明する「支払調書」を電子交付しているのです。
なお、バンカーズを退会してしまうと、会員専用ページにログインできなくなり、支払調書のダウンロードができなくなるので注意しましょう。
雑所得が20万円を超えていなくても確定申告をしたほうがいいケースはありますか?
確定申告は雑所得が20万円を超えていなければ不要という特例があります。
しかし、雑所得が小さい場合、確定申告をすることで、源泉徴収によって払いすぎた税金を還付してもらうことが可能です。
そのため、例えば雑所得が少額となる場合も、還付が期待される人は確定申告をおこなった方がよいでしょう。
また、確定申告は不要でも、住民税を支払うための市町村での手続きが必要に。
確定申告をしておけば、自動的に市町村にも税金の情報がいくため、この手続きは原則不要となります。
税金のことも理解して融資型クラウドファンディングを始めよう!
融資型クラウドファンディングの分配金に対する税金は、総合課税の雑所得で、株式投資など多くの投資手法と税金ルールが異なります。
雑所得が20万円を超えると想定される人は、確定申告をしなければ、延滞税などを支払わなければならない原因となりますので、注意が必要です。
また、雑所得が20万円に満たない人も、確定申告によって払いすぎた税金が戻ってくることもあるので、確定申告をおこなうとよいでしょう。
なお、雑所得である分配金は他の雑所得内においてのみ損益通算が可能ですが、株式や他の有価証券投資とは損益通算ができないので注意してください。
この記事をもとに、融資型クラウドファンディングの税金について覚えておきましょう。
Bankersについて
融資型クラウドファンディングは企業への融資を通じて魅力的な利回りが期待できる商品です。
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